まつげの「白髪」ってマツエク装着していいの?原因とマツエクサロンでの対策を解説

この記事をシェアする

現役アイリストの方から「エクステって白髪に装着してもいいの?」という質問がBeautéに届きました。確かに、お客様のまつげに白髪が混ざっていることってありますよね。しかしスクールや専門学校などでは、白髪の原因や対処法を教わるケースは少ないため、対処法がわからないのも無理はありません。そこで今回は、白髪の原因や予防法を学び、白髪への施術に対するBeautéの見解をまとめました。最後に白髪への施術時のアイデアもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

エクステをつけようとしたら、まつげに白髪!原因とは?

まつげが白髪になるメカニズムは、基本的に髪の毛やその他の体毛が白髪になるメカニズムと同じと考えられています。そのためまつげも髪の毛と同じように、年齢を重ねると増えますが、その原因はなんなのでしょうか?また若くてもまつげに白髪が生える人もいますが、なぜなのでしょう?

そもそも白髪ってどんな状態?

まつげに色を与えているのはメラニン色素です。メラニンを作る色素細胞(メラノサイト)がまつげを生み出す毛母細胞にメラニン色素を供給することにより、まつげが色付くというメカニズムです。このメラニン色素が何らかの原因により作られなくなると、まつげは色を失い、白く見えます。これが、まつげの白髪です。
また白髪は、その成り立ちによって休止型と欠失型の2タイプに分けられます。なお、ほとんどの白髪は欠失型です。

休止型…メラノサイトが残っているにも関わらず、メラニン色素の合成を行っていない
欠失型…メラノサイト自体が減少・消失している

白髪の3大原因とは?

主に3つの原因により、メラノサイトの機能が低下したり、メラノサイトの数が減少したりすると考えられています。

1.加齢

白髪の多くは、加齢による自然な老化現象。ただし個人差が大きい。

2.遺伝的要因

10代~20代で白髪があるという人は、遺伝的な要因が強いといわれている。メラノサイトの生存や維持に影響する遺伝子の発現量が低下していると白髪になるのだそう。

3.精神的ストレスなど

過度のストレスや栄養状態の不良なども白髪の原因に。また薬の副作用や代謝障害が白髪の原因になることもある。

まつげの白髪の予防法や対処法

ストレスなどが原因で生じた白髪は、休止型(メラノサイトの機能不全、細胞は残っている状態)である場合が多いようです。休止型であれば、その原因を解消することによって、白髪を予防したり、白髪が黒髪に戻したりすることができるようです。
一度白髪になった毛を黒に戻すことなんてできるの!?と思った人もいるかもしれませんね。しかしこの現象は確かなことであり、白髪になる仕組みを研究している岐阜大学大学院の青木仁美先生も以下のように述べられています。

色素細胞は,アメーバのように移動し,毛包や皮膚に定着する小さな細胞ですから,もしも黒髪から白髪に色素細胞が移動してくれたら,黒髪を取り戻すことも可能です。つまり,色素細胞をうまく制御できるようになれば,皮膚や髪の色を自由自在に操れるようになるかもしれないのです。

では、機能が低下したメラノサイトを活性化させる4つのポイントをご紹介しましょう。

目元のツボを刺激して血行改善

メラノサイトが新鮮な酸素や栄養分を受け取り、不要なものを排出するために必要なのがスムーズな血流です。マツエクを装着している場合は、目元のツボを刺激して血流や目の周りにたまった疲労物質の排出を促しましょう。 引用元:NIKKEI STYLE

生活習慣の改善

  • 睡眠不足→血行不良
  • 喫煙→細胞の活性を促すビタミンB12を壊す
  • アルコールの過剰摂取→丈夫な血管や皮ふを作るビタミンCを大量に消費する

このように生活習慣の乱れは、メラノサイトの活性化に悪影響を及ぼします。白髪を予防・改善するためだけでなく、健康のためにも生活習慣を見直しましょう。

白髪を予防する栄養素を補給

毛母細胞やメラノサイトの活性化に役立つと言われる亜鉛・タンパク質・ビタミンBなどの栄養素を積極的に摂るのもおすすめです。それぞれの栄養素を豊富に含んだ食品は以下のとおり。

  • 亜鉛…牡蠣、いわし、レバー、ナッツ類など
  • タンパク質…肉類、魚介類、卵、牛乳、大豆食品など
  • ビタミンB…豚肉、レバー、うなぎなど

まつげの発育をサポートする美容液やアイシャンプーでケアする

まつげやまつげの根元に栄養成分を届ける美容液やアイシャンプーを使用するのも効果的です。ただし、マツエクを装着している場合には、マツエクOKのケア用品を選びましょう。

<美容液>松風まつげ美容液-アイラッシュエッセンス

画像元:EYELASH GARAGE

まつげにツヤやコシを与える成分「キャピキシル」が配合された美容液。さらにシルクやアミノ酸などの保湿成分も豊富に配合されています。

<美容液>【まつ毛&目元美容液】ディープグローセラム

画像元:EYELASH GARAGE

完全無添加処方なので、妊婦や授乳中の人も使える美容液です。リペア成分がたっぷり配合されており、弱ったまつげにハリやコシを与えます。

<アイシャンプー>【メディプロダクト】アイシャンプー 60ml

画像元:EYELASH GARAGE

ジェルタイプのアイシャンプーです。育毛剤にも使用される美容成分が配合されており、目元を清潔にするだけでなく、まつ育もサポートしてくれます。

<アイシャンプー>【BEAUTY PRODUCTS】ラッシュフォームB 80ml

画像元:EYELASH GARAGE

泡タイプのアイシャンプーで、マツエクに負担をかけません。また抗菌作用を持つ植物エキス+まつげ美容液を配合した優れた一品。

<最新トピックス>

髪の毛の分野では、加齢やストレスによって生じた白髪を、ヒトが本来持っているメラニンを再活性化させることにより、自然な髪色に回復させる「ブラックリバース」という成分が最新の研究により開発されています。今後、まつげの分野でも応用されることを期待しましょう。
※「ブラックリバース」による色素回復の条件は、メラニン色素が残っていること。メラニン色素が完全に消失している状態では、再生しないことがわかっています。

施術の際に注意することはある?

白髪の原因や予防法、対処法について学びましたが、ここで冒頭にご紹介したアイリストの方からの質問に振り返ってみましょう。

「エクステって白髪に装着してもいいの?」

この答えは、YESです!
白髪は、単にメラニンが生成されずに色がついていない状態なので、まつげの毛質や毛周期には関与していないと考えられます。そのため白髪であっても、成長後期から退行期の毛と判断できれば、問題なくマツエクを装着することができます。
また白髪があると、見た目上、まつげが部分的に抜け落ちているような印象を与えることがあります。そのためお客様の中には、積極的に白髪への装着をリクエストされる場合もあるでしょう。そんなときには毛周期に気を付けつつ、自信を持って白髪に装着しましょう。

ただし、当たり前のことながら白髪は白いので、アンダーテープに同化して、物理的にエクステの装着が難しい場合もあります。白髪が見えやすいよう背景を黒くしたいところですが、通常施術に使用するアンダーテープ(サージカルテープ)は医療用なので、基本的に白色以外で製造することはできません。

そこで部分的に背景を黒くするためにスポーツ用の「アイブラック」を使用してみるのはいかがでしょうか。
「アイブラック」とは、野球選手やアメフト選手などがデイゲームでプレイする際に目の下に貼っている黒いシールのこと。スポーツ選手は日光によるまぶしさを軽減するために使っているのだそう。

久保田スラッガー アイパッチ E-206

画像元:Amazon

久保田スラッガー社の「アイパッチ」は医療用の肌に優しい両面テープが採用されており、目元の肌に直接貼り付ける商品なので、マツエクの施術の際にも活用できるのではないでしょうか。
例えば、白髪が生えている部分のアンダーテープの上に、必要分だけハサミで切り取った「アイブラック」シールを貼り、白髪を見えやすくするなど。ただし、「アイブラック」を切り取らずにそのまま貼ってしまうと、今度は黒いまつげが見えなくなってしまうので注意してくださいね!

まとめ

まつげが白髪になる原因を理解することによって、マツエクを装着しても特に支障はないということがわかったのではないでしょうか。また白髪のタイプが休止型の場合には、メラノサイトを活性化することにより、黒いまつげに戻すことも不可能ではありません。白髪にお悩みのお客様には、白髪の予防法や対処法をお伝えしてみてくださいね!190615Euk

この記事をシェアする