毎日のミーティングって必要?モチベーションアップにもつながる進め方や頻度とは

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これまでのBeautéでも度々解説してきたマツエクサロンの店舗内ミーティング。今回は、その実施頻度について考えてみましょう。どのくらいのペースで開催されるかによって、話し合われるテーマも所要時間も参加者の雰囲気も変わってくるはず。例えば、ミーティングを毎日行うとすればどんな内容になり、どんな効果が得られるのでしょうか?一緒に考えていきましょう。

ミーティングの役割とは何か?

多くのサロンで採用されている定期的なミーティング。おそらく、テーマとなる話題、進め方、頻度…など、その方法はサロンの数だけ存在していることでしょう。ミーティングをどのように行うか、特別な決まりはありません。その分、ミーティングによってめざましい成果が得られることもあれば、その逆もあります。みなさんのサロンのミーティングはどちらでしょうか?

Beautéでは以前にも、読者の方からのリクエストを受けて店舗内ミーティングについて解説しています。

この中でもお伝えしている通り、ミーティングの主な役割は次の2つ。

① 伝達事項を共有する
② スタッフのモチベーションを高める

実にシンプルですね。ただ、スタッフたちから「集まっても意味がない」「毎回参加するのは面倒」「ミーティングがあるせいで気分が晴れない」などの意見が出てしまうようなら、①と②の役割がうまく果たせていないということになります。そんなミーティングであれば、むしろすぐにでもやめるべきでしょう。

それでは、“良いミーティング”にするためには何が必要なのでしょうか?

ここで、とあるサロンのミーティングの様子をご紹介しましょう。

例①

「私のサロンでは、毎日のオープン前にミーティングを行っています。そこで、スタッフが持ち回りで『仕事のモチベーションを上げられる話』を話すというのがルール。お題は何でもOK。最近接客したお客様の話、本や映画の話、中には他愛もない雑談をするスタッフもいます。とにかく、みんなが明るくポジティブな気分になれればミーティングの目的は果たせているんです。」

例②

「毎日の朝礼時に、お客様の要望を具体的に聞き出す練習も兼ねて質問練習をしています。ルールは、2人1組になって質問しあい、相手が考えているものを当てるというもの。回答者は「はい/いいえ」しか答えられないため、質問者は質問を工夫しなくてはなりません。朝から頭を使って気分もすっきりするし、意外と盛り上がりますよ

これら2つのサロンに共通しているのは、

① “何のためのミーティングなのか”が明確になっている
② それぞれのメンバーが主体的に参加できている
③ 適度にゆとりのあるルールで進められている

という点。特に、③は実践できていないミーティングが多い傾向にあります。
例えば、職場の朝礼でよく見かけられるのが社員によるスピーチ。先ほどご紹介した例①のように自由なテーマ設定の中で楽しめればいいのですが、「仕事につながるような話題」「最近の接客で気づいたこと」など枠が決められてしまうと、「何かいいことを言わないと…!」と朝からネタ探しに頭を悩ますことになるでしょう。話下手な人は緊張のあまり、早く時間が過ぎてくれることを待つばかり。もうこの時点でスピーチをする本来の目的は失われ、ただただ憂鬱なミーティングとなってしまいます。

世間ではさまざまなミーティングが行われていますよね。中には、革新的な朝礼が話題となってメディアに取り上げられるような企業もあります。しかし、どんな朝礼にするのかを決めるのは、他でもない参加するスタッフたち。ネットで見かけた話題の朝礼をむりやり採用して参加者たちに押しつけたとしても、上手くいくとは限りません。ミーティングでどんなことをするのかは、スタッフたちと意見を出し合いながら試行錯誤しつつ決めていくといいでしょう。

毎日のミーティングから得られる効果とは?

それでは、ミーティングの実施頻度はどのように考えればいいでしょうか?

月次、週次、日次…とさまざまなサイクルがありますが、どのくらいの間隔をあけるかによってミーティングの内容も変わってくるでしょう。

ここで考えてもらいたいのが、今回のテーマである「ミーティングを毎日行うことの必要性」について。いったいどのようなメリットがあるのでしょうか?

こまめな情報共有で認識のズレが生まれにくい

例えば、その日に来られるお客様の情報、昨日の接客で共有したい出来事など、毎日共有しておくことでスタッフ間でのささいな認識のズレも防ぐことができます。業務中は1対1でお客様を対応することの多いアイリストだからこそ、サロン内での連携はしっかりととっておきたいですね。

日常的なミーティングのおかげで発言しやすい空気を作りやすい

頻度が多くなればなるほど、ミーティングはより身近で日常的なイベントとなります。例えば月次ミーティングの場合、進行役は前もっていろいろと準備し、それ相応のテーマが用意されることでしょう。サロンの方向性を決めるような重要な話し合いはできるかもしれませんが、参加者たちにとっては気軽に意見ができる雰囲気とは言えないかもしれません。

それでは、日次ミーティングはどうでしょうか?毎日のことともなるとミーティングは身近な業務のひとつになり、日々感じたこと、疑問に思うことなど、肩の力をぬいてフランクな意見交換がしやすくなるはずです。

決まったルーティンの中でモチベーションを維持しやすい

冒頭でもお伝えしたように、ミーティングの役割のひとつとして「モチベーションアップ」があります。例えば、毎朝の朝礼でその日にやるべきことや目標を口に出して伝える、それだけでその日のモチベーションも変わってくるとは思いませんか?「有言実行」という言葉もあるように、口に出すことは行動につながりやすいのです。また、上司から「今日の目標は○○です」と一方的に言われるよりも、自分の口から発言した方が意識の持ち方も変わってくるでしょう。

一緒に働く仲間とコミュニケーションをとる安心感が得られる

多くのお客様が集まるマツエクサロンとは、自然と柔らかいリラックスできる雰囲気が漂っているもの。その空気を作るのは、他でもない、そのサロンで働くスタッフたちです。例えば、「昨日はあまり眠れなかった…」「気分がなんだか落ち込む」、そんな状態のまま出勤してそのままお客様を対応したとしても、いいパフォーマンスが生まれるとは思えません。こんなとき、オープン前の朝礼でスタッフとコミュニケーションをとる場があれば、気分がすっきりと切り替わるかもしれません。

ミーティングは毎日行うべき?

ここまでミーティングを毎日行うメリットをお伝えしてきましたが、必ずしもそれがいい結果を生むというわけではありません。
中には、「ミーティングを毎日行う」というルールを徹底するがあまり、ミーティングそのものが目的となってしまって、かえって時間を無駄に浪費してしまったという話もあります。

ここで忘れてはいけないのが、ミーティングは「適度にゆとりのあるルール」のもとで進めることが大切ということ。きっちりとルール化してしまうと、それを守ることばかりに意識が向いてしまいますよね。必要ないと思えばしなくてもいいし、必要であればすればいい、そのくらいの“ゆるさ”がミーティングを形骸化させないための秘訣なのです。

毎日サロンのスタッフ全員が集まるというのは、決して簡単なことではありません。
だからこそ「なぜ毎日すべきなのか」を探り、スタッフ全員が主体的に「ぜひやりたい!」と思ってくれるようなミーティングになるよう目指していく必要があるでしょう。

まとめ

毎日ミーティングをした方がいいのか、しない方がいいのか、という問いの答えはサロンによって違います。そのため「ミーティングは毎日するべき!」と一概に言うことはできません。ただ、毎朝スタッフ全員で顔を合わせてコミュニケーションをとることは決して無駄なことではないでしょう。仕事の質を決めるのは、心の持ち様です。スタッフ一人一人が気持ちよく、活き活きと働ける雰囲気を作り出すためにも、ミーティングの在り方について改めて試行錯誤してみるといいでしょう。190416Esa

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