「1本だけひっくり返るエクステ」原因と対策・アドバイス方法をチェック

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施術で美しく仕上げたはずなのに、「エクステが1本だけひっくり返ってしまった!」と後日お客様から報告されたことはありませんか?セルフケアでも直らない場合は、すぐにサロンへご来店いただけると理想的。しかし、「ああ…気になる!」と思わずむしり取ってしまったり、何度も手で触ったりするお客様もいますよね。そうなると、エクステだけでなくお客様の自まつげにまで影響を与えてしまいかねません。美しいマツエクと健康的な自まつげをキープするために、今回は「ひっくり返るエクステ」に迫ります!アイリスト側の落ち度やお客様側の原因、さらにアイリストが対策できることを学びましょう。

反対向きにひっくり返るエクステとはどんな状態?

原因と対策を説明する前に、まずはひっくり返るエクステとはどんな状態を指すのか、整理しておきましょう。
マツエクの施術後、1週間が経過したマツエクモデルの目元画像を例に、解説します。

①自まつげごと向きが反対

上まつげの目尻側に注目してください。下向きになっているエクステがあることが分かりますね。他のまつげはきれいな上向きを保っているのに対して、1本だけ明らかに不自然な下向きになっています。

②エクステだけ向きが反対

ひっくり返ったエクステは、毛先の向きも乱れてしまいます。本来ならば、上まつげのエクステは、毛先がまぶた側にカールするよう装着しますよね。しかし、エクステが自まつげから取れかかると、まぶたとは反対側に毛先が向くことがあるのです。

③瞳や目元の皮膚を刺激

さらに、ひっくり返ったエクステは、瞳や目元の皮膚に当たってしまうこともあります。上の画像でも分かるように、エクステを装着した分長さがあるため、毛先が涙袋まで到達。この状態では、まばたきをする度に瞳の角膜や皮膚にエクステの毛先が刺さって危険です。

このように、ひっくり返ったエクステは、マツエクの美しい毛流れを乱すだけでなく、大切な目元を刺激する危険な状態でもあります。
では、施術直後には問題なかったはずのエクステが、なぜひっくり返ってしまうのでしょうか?

ひっくり返ってしまう原因とは?

エクステがひっくり返ってしまう場合、アイリスト側にもお客様側にも原因があると考えられます。それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

アイリスト側のミス 

アイリスト側の落ち度として考えられることは、次の2つです。

グルーの付け方

グルーの付け方が甘いと、当然自まつげとエクステの接着強度は弱くなります。そうなると、エクステがグラグラと不安定な状態になり、毛先の向きが乱れてしまうでしょう。
そのため、いかなる場合でも、アイリストは自まつげとエクステのまわりをグルーで均一に覆わなければなりません。言い換えれば、アイリストの未熟な技術でエクステがひっくり返ってしまうなど、あってはならないこと。
自まつげとエクステのどのような組み合わせにも対応できるように、日ごろから備えておきましょう。練習あるのみです。

▼グルーの適量については、こちらの記事をチェック

装着時の自まつげ選定

エクステを装着する自まつげ、しっかりと選定できていますか?過去の記事でもお伝えしたように、産毛や成長途中の毛に装着すると自まつげが異常に伸びてしまうため、装着したエクステが不安定になりがち。また、クセのある自まつげへの装着も、エクステの毛先が変わる危険があるため、選ばないようにしましょう。
つまり、装着すべきでない自まつげにエクステを着けると、施術後しばらく経ってからまつげがバラ付く原因になります。デザインや装着本数を優先するあまり、装着すべきではない自まつげを選ぶのは絶対にNGです。

▼まつげの毛周期・自まつげの選定については、こちらの記事をチェック

お客様側のケア不足 

お客様側の原因として考えられることは、次の2つです。

摩擦による刺激

お客様に目元を擦る習慣がある場合、物理的な刺激でエクステの向きが変わってしまうことが考えられますよね。まつげにバラ付きができるだけでなく、強く擦り過ぎるとエクステの接着面がダメージを受けて、不安定な状態になるでしょう。
また、寝姿勢も大切なポイント。うつ伏せ寝の習慣があるお客様では、寝具で目元に摩擦が起こり、エクステがひっくり返る危険が高くなります。
お客様に質問しながら、日常生活でエクステへ摩擦を与えそうな要因がないかチェックしましょう。

▼寝姿勢のアドバイス方法については、こちらの記事をチェック

洗顔や洗髪の影響

Beautéではこれまでに何度もお伝えしていますが、洗顔や洗髪の方法次第では、エクステに大きなダメージを与えることもあります。
まず、洗顔ではエクステに摩擦を与えるようなゴシゴシ洗いは厳禁でしたよね。クレンジング剤は、エクステのモチをアップさせるものをチョイスすることがおすすめ。また、洗顔料はしっかりと泡立ててから使わなければなりません。
また、髪の毛を洗うときにお湯が顔にかかると、こちらもエクステに物理的なダメージを与えてしまいます。そのため、お湯が背中側に流れるようにすすぐことがポイントです。

▼クレンジング・エクステ装着後の注意事項については、こちらの記事をチェック

対策とアドバイス

アイリストとしては、お客様にできるだけ長く美しい目元を楽しんでいただきたいですよね。そのためには、まずは自分の技術を磨いて、モチをアップさせることが基本。
同じくらい大切なことは、施術時のアフターフォローでお客様へ日常生活で気を付けることを十分にアドバイスすることです。ここからは、アドバイスの具体的な内容について解説します。

ひっくり返りの予防対策 

エクステがひっくり返ってしまうと、

毛先が当たって角膜が傷付く
毛先についた雑菌で結膜炎になる
グルーが瞳や目元の皮膚に接触して、アレルギーを引き起こす

など、非常に危険な状態になりかねないことをお伝えしましょう。その理由は、お客様に危機意識を持っていただくことで、上記のような健康被害から守ることにつながるためです。

その後で、どうすればひっくり返りを防げるかをしっかりと説明します。
具体的なお手入れ方法としては、

洗顔や入浴後は、まつげをブラシで整える
コーティング美容液で、毛先の向きをそろえる

の2つを、習慣付けていただくようにレクチャーしてください。

ひっくり返ってしまったとき 

もし、エクステがひっくり返ってしまった場合も、慌てずに次の方法を取っていただくようご案内しましょう。

まずは、ブラシでまつげを整える
向きが戻れば、コーティング美容液で固める
ドライヤーの冷風でやさしく乾かす

セルフケアで直らなかったとき 

上記のセルフケアを行ってもひっくり返ったままであれば、サロンでオフしていただくようお願いしましょう。間違っても、自分でまつげを引き抜いたり、自まつげから無理やりエクステを外したりする行為はNGであることをお伝えしてください。
お客様の自まつげに負担を掛けないためにも、アイリストにお任せいただくことがベストであると強調しましょう。

まとめ

1本だけひっくり返るエクステは、どのお客様にも起こりうるトラブル。その原因は、アイリスト側とお客様側の両方にあります。装着する自まつげの選定ミスや誤ったグルーの付け方といった問題は、アイリストの努力でほぼ防げるもの。一方、目元を触る癖やケア不足などのお客様側にある原因も、アイリストが十分な説明を行うことで起こる確率を減らせます。お客様にご協力いただきながら、ひっくり返るエクステへの予防や対策を行いましょう。180906Eih

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